令和7年産新米について


今年も順調に生育しており、9月下旬には新米をお届けできる予定です。
昨年はこれまでに経験したことのない出来事が多くありました。
私は新米をなるべく早くお届けしたいため、収穫後は前年のお米をすべて業者に販売し、新米に切り替えています。しかし、収穫時期にはまだ新米の価格が確定していないため、予想で価格を設定し、予約を受け付けて発送していました。
ところが、昨年は価格を低く設定しすぎたため、注文が殺到しました。私は「あきたこまち」を年間約150トン生産しているので、簡単には売り切れないと考えていましたが、予想をはるかに超える注文が入り、定期発送のお客様の分まで不足する恐れが出てきました。そのため、定期発送以外のお客様の注文をお断りせざるを得ませんでした。
安価で提供したことで売り切れてしまい、常連のお客様にご迷惑をおかけしたことを深く反省しています。

現在の米農家の状況は非常に厳しいです。米農家の平均年齢は70歳で、跡継ぎがいない農家が多く、廃業を余儀なくされるケースが増えています。赤字が続けば跡継ぎも育ちません。5ヘクタール以下の小規模農家は特に厳しく、全体の約95%を占めるこれらの農家は将来的に廃業する可能性が高いとされています。その影響で、米の供給が少しでも減ると価格が急騰する状況です。戦後の農地改革で小作農家に土地が分け与えられた結果、日本は小規模農家が中心となりましたが、今は生産コストを下げるために大規模農家を増やそうとしています。しかし、山間部が多い日本ではそれも容易ではありません。このままでは、国産米だけで需要をまかなうことが難しくなるかもしれません。

お客様には申し訳ありませんが、今年は米の価格が上昇しています。その分、農機具の買い替えなどが可能になり、ようやく持続可能な経営が見えてきたと感じています。お米の適正価格は農家の規模によって異なりますが、主食であるお米が国産でまかなえなくなることは、食料安全保障にも関わる問題だと考えています。

今年も「あきたこまち(あきたこまちRではなく)」の種子を確保し、従来通りのお米を栽培します。種子が入手できる限り、この品種を作り続ける予定です。

新米の収穫時期から、定期購入の新規申し込みを受け付けます。
ただし、収穫量を超える場合は、定期購入の新規申し込みを中止させていただくことがあります。
単発のご注文も受け付けますが、定期購入のお客様を優先させていただきます。定期購入の予約で収穫量の上限に達した場合は、単発のご注文も停止いたします。

定期発送のお客様を優先して在庫を確保しますので、年間を通じて購入をご希望の方はぜひ定期発送をご予約ください。

◆定期購入の新規お申し込みは2025年9月1日より開始予定です。
◆「その度注文」の新米の予約は9月10日頃からお申し込み開始予定です